アーユルヴェーダのプラクリティ
アーユルヴェーダでは、体質(本質)を「プラクリティ」と呼びます。
アーユルヴェーダでは生まれ持った プラクリティ は一生変わらないと言われています。
アーユルヴェーダの プラクリティ というのは、両親の体質や過去世の行い(カルマ)などが影響し、最終的に受精の瞬間に決定され、胎児の間に特徴や傾向が鮮明になり、その プラクリティ はその人の生命が終わるまで変わることはありません。
この生まれ持った プラクリティ は一生変わりませんが、食生活や生活環境、習慣などの後天的な要因により、バランスは崩れていきます。
生まれ持った プラクリティ のバランスを取れてる状態を健康といいます。
現代社会は便利で美味しい食べ物がたくさんあり、そして色んな情報もたくさん溢れています。
同時に不調や病気も増えていて、ストレス社会とも言われるなかで、心や身体が健康という人はあまり多くないと思うのです。
アーユルヴェーダでは、先天性の プラクリティ のバランスが、取れている状態を健康と位置づけ、後天的な要因によってバランスが崩れると健康を損なう状態になると考えます。
アーユルヴェーダは自分の プラクリティ を知り、ドーシャのバランスを維持し、またはバランスを崩したドーシャを回復させる医学です。
全ての不調・病気は心身両面を考慮するもので、どちらか片方または部分的に治すことはできない(治療したとはいえない)と教えています。
だからこそアーユルヴェーダは「個人を扱う医学」と呼ばれているのです。
アーユルヴェーダでは、まず自分の プラクリティ を知ることから全てが始まると言われています。
インドでのアーユルヴェーダの体質は、熟練したアーユルヴェーダ医師により、問診・視診・脈診などで判断しますが、体型や動作、問診によってある程度は判断できます。
アーユルヴェーダのトリ・ドーシャ理論
現代の解剖・生理学に対し、アーユルヴェーダには「トリ・ドーシャ理論」と呼ばれる独特のアーユルヴェーダ生理学が存在します。
「トリ」とは3つということを表し、「ドーシャ」とはもともと腐敗するもの・不純なものという意味を持ちます。
3つのドーシャは「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」と呼ばれ、生命の生理面(生物のからだの働き)を支配し、これがバランスを崩すことによって人は健康を損ない、バランスが保たれていると健康でいられるといわれます。
生命あるものは、「5つの要素(パンチャ・マハブータ)」と、それをもとに組み合わされた「3つの要素(ドーシャ)」から成り、人間は「5つの感覚器官」と「5つの行動器官」そして魂と心から成り立っています。
5つの元素
地 、水、火、風、空
3つの要素
ヴァータ(Vata)動くもの
ピッタ(Pitta)変化・消化
カファ(Kapha)結合・安定
5つの感覚器官
聴覚、触覚、視覚、味覚、嗅覚
5つの運動器官
発生、操作、移動、生殖、排泄
また、生命を維持するための、「7つの身体構成要素」「3つの老廃物」「13の消化酵素」「13の身体内の管」などが存在することで生命活動が成り立っています。
それらのバランスはみな違う状態で生まれてきているため千差万別の個人ができています。
7つの身体構成要素
血液、筋肉組織、脂肪組織、骨組織、骨髄・神経組織、生殖組織
3つの老廃物
便、尿、汗
ドーシャの正常時、悪化時の作用
正常時
ヴァータ:随意運動、不随意運動、排泄・分泌、呼吸の維持、臓器の保持、血液循環、胎児の娩出、月経排出、体内物質を組織へ運搬、目の開閉
ピッタ:食物の消化、視覚作用、体温調整、空腹•口渇をおこす、造血作用、皮膚の色生成•強化•保護、心臓保護作用、知力強化作用。精神機能の維持、皮膚からの吸収
カファ:関節抱合、関節強化、身体組織の結合、骨の結合、皮下脂肪蓄積、免疫力をつける、各々の組織に栄養をつける
悪化時
ヴァータ:声がかすれる、手足の振るえ(しびれ)、便秘•尿閉•閉経、不眠、精神不安定、呼吸困難、四肢のまひ、白髪•脱毛、あらゆる種類の疼痛、貧血、出血、耳鳴り•難聴、皮膚の乾燥•亀裂、恐怖(不安)
ピッタ:異常な消化力、発熱、めまい•失神、黄疸、視力低下、多発汗、化膿(ニキビ)、結石、極度の口渇、湿疹
カファ:過度の肥満、過眠傾向、食欲不振(食べないで太ってる人)、消化力の低下、痰増加•鼻汁増加、無気力•無表情、思考力鈍磨•低下、嘔吐•吐き気、浮腫、尿量の増加、口が粘る、異常な恐怖
パンチャカルマセラピスト
パンチャカルマのパンチャとは5つ、カルマというのは、作用。
パンチャカルマとは、5つの浄化法という意味です。
時間・季節・年齢や生活によるドーシャの影響や、5器官の使いすぎ・間違った使い方など、また外敵による身体的・言語的・精神的ダメージなど色々な原因因子により増大・悪化、ドーシャのバランスを乱し、病気を発生させます。
ドーシャとは、先ほど述べましたが、不純なもの、よく動くもの、病素という意味で、体質や生命エネルギーの事を言います。
そうした場合アーユルヴェーダでは、胃腸管のものを完全に消化し、油剤によりドーシャを流動化させ、身体内の管を開大させ、増大・悪化したドーシャを胃腸管に集め、5つの浄化法により、体外に排出させます。
異常に増大・悪化したドーシャを身体の大きな管から根こそぎ取り出し浄化することを、5つの浄化法、パンチャカルマと言います。
アーユルヴェーダドクターが、主処置であるパンチャカルマを行い、何が患者から出たかを見ます。
このようにして浄化し抑制したドーシャは再び増大することはありません。
日本では今、西洋の医療のみ認められていて、アーユルヴェーダは医療としてはまだ認められていません。
パンチャカルマ
①催吐法(Vamana)吐かせる
②催下法(Virechana)下剤
③浣腸法(Basti)浣腸
④催ティ法(Nasya)点鼻
⑤瀉血法(Rakta Moksha)今は静脈注射、昔はヒル
ヴィナヤクのアーユルヴェーダは、セラピストとしてパンチャカルマの前処置と後処置を行います。
前処置
ヴィナヤクメニュー
アヴィヤンガで全身の滞った病素、毒素、未消化物を動かし、お腹に集め(胃腸管)スヴェ-ダナで発汗させ、汗として排出、その後、尿や便からも、老廃物を排出していきます。
全身油剤法(アヴィヤンガ)
発汗法(スヴェーダナ
後処置
日本は四季もあるので、その季節毎の食事や、その時の不調や、病気、本質に合った食事のアドバイスを致します。
食事法(食事のアドバイス)
ラサーヤナ法(栄養補給)
鎮静法(投薬)
私は、毎日ハーブを飲んでます。
ヴィナヤクでは初回ご来店時にドーシャチェック表(問診表)を使い、ドーシャチェック(体質診断)をさせて頂きます。
今もし皆さんが身体と心に感じる不調や違和感、病気がありましたら、是非ヴィナヤクでご自身の生まれ持ったバランスを知ることから始めていきましょう。
そして、なぜそういった事が起こるのか、謎解きをしてみませんか?
ご来店心からお待ちしております^^
Written by Asami Toyama